デジカメ散歩
炭鉱電車in三川坑
2016年11月24日一部訂正2016年11月20日公開
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LOCOMOTIVES IN MIKAWA COAL MINE

 2016年10月、大牟田市所有の4両の炭鉱電車(15トン5号、20トン1号、20トン5号、45トン17号)が化学工場旧引込線の仮設テントより、三川坑跡の新設展示場へと移動しました。今までは2007年11月の初公開以降、年に一度(11月3日限定)だけのご開帳でしたが、今後、三川坑跡の公開とあわせ、土日祝(930〜1700)の常設展示となります。
 旧保管場所からトレーラー陸送(2016年8月)の模様は、ライブ中継されるなど話題になりましたが、正式オープンしてからのニュースがあまり見つからなかったので、少々重箱の隅を突くような視点から、新設展示場の模様をお伝えします。

 展示場は三川第二斜坑跡に隣接するかたちで、南北方向の建物内に4両の電車が並べられています。写真のように、それぞれずらしながら斜め向きに置かれているおかげで、1両づつのサイドビューがすっきり撮れるようになりました。無論、展示日時が限られているので、無粋な金網等の囲いはなく、車両にかんしては仮設時代と同様の展示方法です。ただし、運転室へは固定階段が設けられ、硬券チケットが無いと入れなくなりました。階段については賛否あるようですが、今までのように常時スタッフが就いているわけではないので、安全面では必要な処置のようです。安全面といえば、連結器の開放テコも針金で固定されています。なお、1両ごとの解説板は階段サイドに揃えられています。

 写真を撮る際には少し工夫が必要です。屋根が結構深いので、車両自体は陰となります。それ以上に、各車が南北に並んでいるので、晴れ日の午後は逆光となってしまうようです。わたしも昼過ぎに行った時には、車両が黒つぶれしてしまうので、曇り空となるのを待って再チャレンジしました。また、屋根に摺りガラスの天窓でもあれば、もう少し発色よく写ると思われ、今後、検討して欲しいところです。


クリックすると看板写真(378)が開きます


炭鉱電車後ろに見えている建物が三川第二坑



 以下、各号車ごとに解説板とともに見ていきましょう。

 ガメ電こと、5号電車は一番先頭に置かれており、運転室は三川坑正門を向いています。Z形パンタグラフが上がった状態で展示されているため、より一層L型のスタイルが強調されているが、陸送の際は一旦、パンタ台ごと外されて輸送されたようです。そのため、パンタグラフからのコードがだらしなくぶら下っており(本来はパンタ台に固定)、これは至急手直しして欲しいところ。

 ところで解説に記された5号電車の寸法諸元には誤りがあります。最大寸法は合っているのですが、形式図に書かれた寸法は、竣工図表より、4617ミリ→4923ミリ、2407ミリ→2200ミリが正しくなります(現存しない1〜4号の数値と混同したようです)。寸法諸元には誤りがあり、これは現存しない1〜4号のものです。5号電車は竣工図表より、最大寸法(長さ×幅×高さ)4923×2223×2200ミリが正しい。






サイドビューがすっきり撮れる


5号電車の運転室には入ることが出来ない




5号のバックに見える建物は機械調査室棟(右)と事務所。事務所が受付兼物販所となっている。


初めてZ型パンタグラフが上がった状態での展示

 旧保管時代から撮影しやすい位置にあった1号電車だが、今回からはパンタグラフは上がった状態となっており、現役時代を彷彿とさせます。











 20トン5号電車は、旧保管場所ではテントに隠れていた為、満足に撮れなかった車両であり、1両だけでかっちり形式写真がとれるのは有難い。1号電車と並ぶと、細かい相違点がいくつか見つかります。
 なお、旧保管時代にはボンネットにロープ疵がありましたが、今回、リペイントされていました。




側窓に横桟がないのは現役時代から


1号と5号の対比。製造年の新しい5号のほうがリベットが多くゴツゴツとしている


5号と17号の国産機同士が並ぶ


5号竣工の時点では、製造所は三菱合資会社(造船部)である

 17号電車も、旧保管場所では半ばテントに隠れていた為、撮影し辛かった車両だが、今回は広角レンズを要するとはいえ、四方から眺められるようになりました。とくに台車を含めた下回りは、打ちっぱなしのコンクリートがレフ板の役目をするのか、構造の観察がし易くなっている。ただ一点、パンタグラフは以前より壊れていたのだろうか、拉げたままとなっているのは残念であり、ぜひとも修復してほしいところだ。

 ところで旧保管時代と異なることがあるのに気付かれるだろうか。三池ルールでは運転席の位置は揃えられていましたが(港駅を右に向く)、現状、5号と1号、5号は三川坑正門側に運転席が揃えられているのに、17号だけは反対向きに展示されています。




屋根がある関係で、運転室正面が翳ってしまう




18〜19号と比べ200ミリ長い軸距の台車が観察できる



17号竣工の時点では、製造所は東芝ではなく芝浦製作所
 旧事務所が受付となり、室内ではDVD放映やお土産品等の販売がされています。なお1号、5号、17号の運転室見学には硬券タイプのチケット(500円)が必要で、このチケットが鍵となる仕組みとなっていました。


炭鉱電車煎餅と記念写真


三川坑、炭鉱電車のみならず、今後も多種イベントが計画されている

撮影は全て2016年11月三川坑跡


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