車輌のあれこれ
5号電車
その2
2017年4月8日公開
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TYPE OF 20TON-B  5

 保管されていた5号電車から、運転室内の様子を隈なく眺めてみました。
 20トン電車は原型から大きな改造が行われましたが、そのなかでもっとも大胆な改造は、運転室の拡張改造です。竣工図表によれば、昭和32年に認可を受け、昭和39年に竣工とあるので、昭和30年代中は20トン電車16台分の改造工事が続いていた事になります。原型のスタイルと比べると、単純に車体幅だけ拡張したわけではなく、正面窓も拡幅されており、当然ながら屋根の深さも変化しているように見えます。しかし、運転室内、とくに妻面を見ても継ぎ目のような改造の痕跡があるかというと、まったく見つかりません。運転室の両妻面については新規に作り直したようにしか見えませんが、いかがなもんでしょうか。

 まずは、運転室の浜側(2位側)です。こちらには運転席がなく両側面とも扉が妻面の方に開くようになっています。正面窓の間にスイッチが並び、床下からはハンドブレーキが立ち上がっています。







 運転席のある港側(1位側)には、主幹制御器と座席が横向きに据え付けら、ブレーキ弁は正面窓下にハンドル(単弁)があります。正面窓の間には主開閉器と、ひとつのボックスにまとめられたスイッチが並んでいます。








 屋根から斜めに下がる箱状のものは計器盤の照明です。20トン電車の運転室にはこれ以外の照明がありません。



 傾けられた計器盤です。いくつか計器が外された跡があります。右端に増設されたような電流・電圧計はバッテリー用でしょうか。その下の前後を示すスイッチは前照灯?





 盤面が赤く塗られたマスコン(主幹制御器)。目盛りと数字が刻印されており、OFFの位置から時計回りに、SER(シリアル=直列)8段-PER(パラレル=並列)5段となっています。ハンドルには、16921という番号が陽刻されていますが、この数字の意味は不明。マスコン横の小レバーは逆転器と思われますが、とくに刻印は見られません。









 手制動器(ハンドブレーキ)は床面から浜側(2位側)の妻面中央に立ち上っています。近代化産業遺産認定額の下にあるのは暖房用の電気ヒーター。



 運転席反対側の空間は広く取ってあります。現役機ではパイプ椅子が持ち込まれ、操車掛が乗り込む場所です。












 扉の窓は落とし込みとなっていますが、この窓を開けた場面はあまり見かけません(大抵は扉を開け放しています)。



 ビニル張りのシートです。足元には踏みペダルが3つ並んでいます。中央はタイフォン、左右は砂撒きと推測。







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5号電車その3

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